平家物語では「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」と言われたり、方丈記では鴨長明が「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」と言ったりしていますが、昔から世の中や人は常に変化していて、不変なものは一つもない、ということが語り継がれています。海も越えて時代を更に遡れば、古代ギリシャの時点でヘラクレイトスは「万物は流転する(万物流転)」とも言っています。
ここ数年スピリチュアル業界にいて、色々なセッションやワークショップを受けて、時には自分が提供する側に回っていますが、やっぱり人は変わるな、と思います。
誰、とは言えませんが、以前は好きだったヒーラーさんに全く興味が湧かなくなることがありました。
いつなのかは覚えていませんが、ある時点で「なんだか(そのヒーラーさんの)メッセージがしっくりこない」ということから始まり、以前に聞いたり読んだりしていた内容とかみ合わないことを聞くとか、違和感を持つとか、そういったことが増えていきました。そして以前から熱心にその方のSNSや本などをチェックしていたのですが、そういったことも一切しなくなっていきました。
人ってやっぱり変わるんだなぁ、と思います。
相手も変わったし、勿論自分も変わった。
相手が変わったことに関しては、変わってしまったことに対して「裏切られた」という気持ちになっていたら、それは相手に「こうあってほしい」という自分のエゴを勝手に押し付けているだけということもわかりました。エゴはあるにしても、相手にも変化をしたことへの要因(それは家族の不仲とか仕事の不調とかありふれたことであることが多い)があるはずなので、どっちが悪いということではなく、もうそれは仕方のないこと、起こるべくして起こったことなのだと思います。
スピリチュアル業界を見てきてもう一つ見えてきたこととしては、「最初のうちが一番輝いている」のだと思いました。つまりヒーラーにしてもエネルギーワーカーにしても、本を書いている人にしても、講演をしている人にしても、活動を始めたばかりの頃が一番エネルギーに満ちているということです。
人っていつも調子が良いということはあり得ません。好調なときと不調なときを繰り返していくものです。最初の勢いもいずれは失速してしまうことなんてよくあります。そして面白いもので、不調なときにこそその人の本性が見えてしまうものですね。